茨城県鹿児島県人会創立40 周年記念誌に寄せて

取手市長  藤井 信吾


このたび、茨城県鹿児島県人会が創立40周年を迎え
られますこと、誠におめでとうございます。
ふるさと「鹿児島」から遠く離れたこの茨城の地で、同
じふるさとをもつ者同士が集うこの茨城県鹿児島県人
会の存在は、私にとってかけがえのないものです。参加
させていただく度によかにせ、よかおごじょとの素敵な出
会いがあり、かごんま弁で会話することによる温かさと懐
かしさを毎回感じています。
さて、18歳のときに大学進学のために鹿児島を出て久し
くなりますが、今なお私というアイデンティティに鹿児島
の存在は欠かせません。
 現在私は取手市長を務めていますが、市長室にはわ
が鹿児島のヒーローである「せごどん(西郷隆盛)」の
肖像画を飾っています。市長という仕事は、判断の連
続で、時に難しい舵取りを強いられます。自分のした決
断について迷うこともありますが、そんなときは「せごど
ん」の姿を見て背中を押してもらっています。
 また、私の座右の銘の
「楽も苦も 時過ぎぬれ
ば跡もなし 世に残る名を 
ただ思うべし」は、薩摩の戦国武将である日新公(島
津忠良翁)が歌った「いろは歌」の一節を引用しており
ます。私が座右の銘についてお話しするときには、故郷
についても知ってもらいたいとの想いから、鹿児島につい
て紹介するようにしています。
 私と同様に、県人会に関わるお一人おひとりそれぞれ
にふるさと「鹿児島」の風景があることでしょう。それ
ぞれがもつ鹿児島の風景を持ち寄って交流することで、
親睦がさらに深まる、県人会の場が今後もそうした場で
あり続けますよう、ご期待申し上げます。
 結びに、茨城県鹿児島県人会の今後益々の発展と、
関係者の皆様のご健康・ご多幸を心からお祈り申し上げ
まして、私からのご挨拶といたします。